南米チリ原産のバラ科の植物。1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見した後、ヨーロッパに持ち帰り、17世紀になり、品種改良されて現在のイチゴが創りだされました。日本には、1840年頃にオランダから長崎に持ち込まれたため「オランダイチゴ」の別名があります。英語の「strawberry」は、「berry(実)」と「straw」がつながってできたものですが、「straw」は、「ワラ」ではなく、「stray=あちこちへ移る」がなまって「straw」になったと言われています。つるがあっちこっちに向いて走る様子を形容したものと考えられています。かつては、春から初夏を代表する果物でしたが、ハウス栽培になったことで、秋から翌年の初夏ごろまで出回るようになりました。
豊富な糖分(ブドウ糖と果糖)とクエン酸、リンゴ酸などの有機酸が含まれているので、食前に食べると胃液の分泌を増し、食欲を増進させます。また、果実の中では、最も多くビタミンCを含みます。10粒ほどで成人の一日の目標摂取量をカバーできるほどです。鉄も多く含まれています。食物繊維のひとつである「ペクチン」の含有量も多いです。また、「メチルサリチル酸」が含まれています。イチゴの赤は、「アントシアニン」という成分によるもので、抗酸化作用が期待できます。他に、食物繊維の一種ペクチンや、虫歯の予防になる「キシリトール」も含まれています。
ヘタにハリがあるものを選びます。また、パックの裏も確認し、傷がないかどうかを確認します。なお、鮮度劣化が早く、栄養価の落ちるのが早いので、買ったらすぐに食べるのがベスト。2,3日で食べきれない場合は、ジャムにしたり、丸のまま冷凍しましょう。冷凍したものは、そのままミキサーにかけてジュースにするのもよいです。
洗うときは、必ずヘタをつけたままにすることで、水溶性のビタミンCが流れ出るのを抑えてくれます。また、ヘタを持って食べるのではなく、ヘタを取って、ヘタの方から先端に向かって食べ進む方が、食べることに甘くなるので、おいしく感じられます。