キュウリ-胡瓜-Cucumber
- 学名:Cucumis sativus
- 分類:ウリ科キュウリ属
- 原産地:インド、ヒマラヤ山麗
- 仏名:concombre
- 独名:Gurke
インド、ヒマラヤ山原産のウリ科の一年草つる植物。世界的に普及した野菜のひとつで、インドでは、3000千年も前から栽培され、日本には、10世紀頃に渡米してきました。「本草和名」にも記載があります。以前は、寒さに強い黒いぼ種と、低温に弱い白いぼ種の2種類がありましたが、現在は品種改良が進み、加えてハウス栽培の普及で白いぼ種が主流になっています。夏野菜の代表のひとつで、たっぷりの水分が夏の渇いた喉を潤します。生は、もちろん、炒めものなど加熱してもおいしく食べられます。
キュウリの栄養素
スイカやキュウリなどのウリ科の植物には、カリウムやイソクエルシトリンという利尿作用の強力な成分が含まれているため、利尿の必要な病気である高血圧、心臓病、腎臓病、肥満症などにもちいると効果的である。ただし、キュウリは、南方産で、身体を冷やす陰性植物です。暑がりの陽性体質のヒトが上記の症状を持っているヒトに適してますが、冷え性のヒトには、逆効果になることがあります。そのため、冷え性のヒトは、ぬか味噌漬けや浅漬けなど、塩を加えて陽性に変えて食べる方が良いです。栄養素としては、ビタミンC、カリウムを含みます。また、意外なイメージですが、ケイ素を多く含んでおります。
食品成分表(可食部100gあたり)
- エネルギー:14kcal
- 水分:95.4g
- カリウム:200mg
- カルシウム:26mg
- マグネシウム:15mg
- リン:36mg
- ビタミンA(β-カロテン当量):330μg
- ビタミンK:34μg
- ビタミンB1:0.03mg
- ビタミンB2:0.03mg
- 葉酸:25μg
- パントテン酸:0.33mg
- ビタミンC:14mg
- 食物繊維総量:1.1g
キュウリのぬか漬け
ぬかは、ビタミンB群をはじめ、腸内環境を良好に保つ乳酸菌などを含み栄養豊富。ぬか漬けとしてぬかにキュウリを漬けておくと、ぬかの栄養素がしみこみ、一緒に採ることができる優れものです。
選び方・保存
太さが均一で、いぼが痛いほどしっかりとしている新鮮なものを選びます。まっすぐの方がいいとされますが、多少の曲がりは気にしなくてよいです。夏が旬の野菜なので、寒い所がにがでです。冷えすぎる場所に置いておくと低温障害を起こします。
キュウリの品種
- 四川(しせん):表面がちりめん状で歯ごたえのいいキュウリ。中国系の「四葉」の改良腫
- ドッコキュウリ:富山県高岡市の在来種。果重が1kgもある太キュウリ。あんかけや詰め物にして食べられている。
- 沖縄地キュウリ:島キュウリとも呼ばれる「モーウィ(赤ウリ)」の未熟なもの。
- 加賀太:石川県特産の大型品種。その直径は、10cmにもなる。果肉は、かたく煮物にも。
- 半白:なり口は、緑色だが、果先にかけて白くなる。皮が、薄く歯切れがよく、漬物向き。
- 八町キュウリ:長野県須坂市の在来種。ずんぐりとした短型で、皮は薄く、肉質はなめらか。
- ミニQ:果長が、9~10cmのイボなしミニキュウリ。ピクルスに、最適。
- 白:なり口がわずかに緑色を帯びているが、大半が白い希少品種。
- 高山キュウリ:群馬県高山村の在来種。果重が、500gもある大型種で、やや苦みがある。
- 花丸:花つきの幻果。あしらいとして用いられている。
- フリーダム:イボなしのつるつるとした品種。青臭さがなく、さわやかな食味。
- モロキュウ:若採りした小型キュウリ。モロミをつけて食べることからこう呼ばれている。
- モギリキュウリ:曲がり果を若採りしたもの。モロミをつけて漬物にしたりして食べられている。
- 葉つき:葉つきの幻果。あしらい用。