地中海沿岸から中央アジア原産で、セリ科の越年生草本。日本へは江戸時代前期の1600年代に伝わる。学名「Daucus carota L.」の「daucus]は、ギリシャ語の「daukos」(温める)に由来しています。 ヨーロッパには「ニンジンは、ヒトを愛嬌よくさせる」といわれてます。
「carrotin」(カロテン)の語源は「carrot」であることを考えれば、ニンジンにカロテン(ビタミンAの前駆物質)が豊富に含まれており、野菜の中では、ダントツ。特に「β-カロテン」は、活性酸素を除去し、免疫力を増強し、種々の感染症やガンを予防することが分かっております。日頃、ニンジンを常食しているヒトは、あまり食べない人より肺ガンの発生率が半分になるというような研究報告もあります。また、カロチンは、視力の回復、肌荒れにも効果的です。ミネラルとしては、イオウ、リン、カルシウムが多く含まれており、胃腸、肝臓を浄化し、骨・歯を強化するのに役立ちます。また、ニンジンに含まれるコハク酸カリウム塩は、血圧を下げる作用や体内の有害な水銀を排泄する作用があるといわれております。