キク科の越年生草本で、ヨーロッパからアジアの熱帯地域原産。中国では、最初、薬草として用いられていたが、日本へも千数百年前に薬草として伝えられました。平安時代から食用となりました。ゴボウを食べるのは、世界でも日本や台湾だけといわれています。初夏に出回る新ゴボウは、品種ではなく収穫直後のゴボウという意味です。通常のゴボウは、初夏に収穫して貯蔵したもので、通年で回ります。
主に炭水化物から構成されていますが、セルロースやリグニンなどの食物繊維系の炭水化物が含まれ、腸のぜん動運動を刺激し、腸内の善玉菌の発育を助けることなどにより、便通をよくします。その結果、コレステロール、中性脂肪、糖分、発ガン物質などの栄養過剰で起こる生活習慣病の予防・改善に役立ってくれます。特に、「リグナン」にな強力な大腸ガン予防効果が報告されています。旨味成分のグルタミン酸は、皮の部分に多く含まれています。調理する際は、皮はむかずに包丁の背で皮をこそぎ落す程度にします。
ゴボウに含まれる食物繊維は、水溶性の「イヌリン」と不溶性の「セルロール」、「ヘミセルロース」、「リグニン」があり、どれも血中コレステロール値を下げて腸内環境を整える。
アクがあるので、水にさらしてから使うことが多いですが、アクもポリフェノールの一種です。長時間水にさらすと、同時に旨味も逃げてしまうので、さっとさらすだけでも十分です。気にならなければ、アク抜きせずにそのまま調理します。特に新ゴボウはアク抜きしなくても大丈夫です。
洗いゴボウで白すぎるものは、磨きすぎの場合があるので注意します。また、通常のゴボウは、土つきの方が日持ちします。太さが均一で、肌に弾力があるものを選びましょう。洗いゴボウは、ラップなどでくるみ、冷蔵庫で保存し、土つきのものは、新聞紙でくるんで冷暗所で保存しましょう。