地中海沿岸原産のセリ科に一年草、または、多年草。日本には、豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592~1598年)の時、加藤清正から持ち帰ったため、「清正ニンジン」の別名があります。その後、江戸時代にオランダ人が長崎に持ち込んだ西洋種は、「オランダ三つ葉」と呼ばれていましたが、特有の香りが、日本人には合わなかったようです。ヨーロッパでは、古くから「薬草」として用いられており、古代ギリシャの医者は、万能薬として使用しておりました。ホロメスの「イーリアス」の中にも「英雄アキレウスが、セロリを使って馬の病気を治した」と書いてあります。医聖ヒポクラテスも「神経がつかれたならセロリを薬とせよ」と言っております。確かに香りのアピインという成分は、神経を静める効果があることがわかっています。
セロリには、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどのビタミン類、マグネシウムや鉄などのミネラル類を多く含みます。また、セロリ、パセリ、ニンジン、セリなどセリ科の植物は、血栓を溶解し、血液をサラサラにする「ピラジン」が、含まれています。
葉がシャキッとして緑があざやかで、切り口は茶色に変色していないものを選びます。葉の部分は、筋が多く、筋張ってぼこぼこしているものは避けるべきです。葉が茎の栄養分を吸い上げるので、葉と茎は切り離し、保存はラップをかけます。